私が手にするはずだったものを探して

「君が手にするはずだった黄金について」――なんてクレバーなタイトル。

本の内容はまだ知らない。

けれどこのタイトルを見る度に、素通りできない自分がいる。

第一回・悲観主義者選手権(仮)、優勝、アラフォーの私にとって、この言葉はまるで胸をえぐるような響きを持っている。子どもの頃に夢見たキラキラした未来。大人になったら、きっと自分は輝いている。

はずだった。でも現実は、想像していたよりもずっと厳しかった。「大人」になった私は、あの頃思い描いた黄金を手にできず、それとはだいぶかけ離れた未来を生きている。

「手にするはずだった黄金」――それはどこへ消えたのか。

そういえば2000年代に、『チーズはどこに消えた?』という本が流行った。こちらもなんてクレバーなタイトル。

ネズミと小人たちが、ある日チーズが消えたことに気づく。また戻ってくることを期待して待ち続ける小人たち。一方で現実を受け入れて、新しいチーズを探しに行くネズミたち。

「過去にしがみつくと成長が止まる。新しい道を探す勇気を持とう。」というようなメッセージが込められているらしい。

そうか!私は過去に思い描いていた「黄金の未来」にしがみついていたのかもしれない。

第一回・楽観主義者選手権(仮)、審査員特別賞受賞、熟女の私には、子どもの頃には持っていなかった経験や知恵がある。今だからこそ手にできる“黄金”もあるはず。ただの”黄金”では飽き足らず、金脈まで探しあてちゃったりして!

ちなみに、第一回・楽観主義者選手権(仮)、優勝者のスピーチ。

「どんな人生を生きていようと、”黄金”はすでに手に入れています。この素晴らしい今に感謝です。吾唯知足(われ、ただ足るを知る)」

合掌。

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